佐々木 譲 - 回廊封鎖

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『回廊封鎖 - 佐々木 譲』
発売日:2012年8月3日
販売:集英社
定価:1,680円(税込)

巨大ビルの中で、悲劇の幕があがる!
3つの殺人事件には共通点があった。被害者はみな大手消費者金融の元社員であること、処刑のような殺害方法…。久保田刑事は捜査する中で、意外な犯人像に迫る。事件の連鎖は止められるのか!? 

佐々木さんの作品は『夜にその名を呼べば』と『暴雪圏』しか読んでないが、それなりに面白かった記憶があり、『警官の血』がこのミス第一位になったことは知っていたので、期待して読みましたが駄作です。
消費者金融武富士を題材にしており、やむを得ない理由で金を借りた結果、グレーゾーンの法外な金利で借金は膨れ上がり過酷な取立てのため自己破産、家族離散。人生を台無しにされた被害者による復讐劇。まずは復讐の動機がそうなの?と言う感じ。また刑事が犯人に辿り着く道すじが安易すぎ。それに雑誌連載のためと思われるが前半のまったりペースが終盤の数十ページでドタバタと決着を迎える。さすがに終盤は読ませるがあまりにもバランスが悪いし、読後感も微妙。前にも書いたが連載物と書き下ろしのクオリテイーの差が激しすぎる顕著な例と思う。最後に最も違和感を感じたのはタイトルの『回廊封鎖』。この内容でなんでこのタイトルなの??ワカラン。