Into the Wild

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配給会社:パラマウント
公開年月:2008年9月6日
視聴方法:U-NEXTから観放題(無料)でNexus5にダウンロード

ショーン・ペン監督最高傑作、衝撃の実話を映画化!1992年アメリカ最北部、アラスカの荒野でクリストファーという若者の死体が発見された。裕福な家庭に育った優等生の彼が、なぜ全てを捨てて旅立ち、2年間の放浪の果てにアラスカで最期を迎えたのか。

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亡骸と共に発見されたカメラから現像された実際の写真

満員電車で着膨れした乗客にギュウギュウ押されながら、およそ「Into The Wild」とは真逆の環境でNexus5から視聴。偽善者の両親、消費するだけの物質社会、エリートへの嫌悪感からの逃避?あるいは書籍に書かれた心理の追究?もしくは大自然に抱かれたい生物としての本能?青年は荒野をめざす訳ですね。IDカードとクレジットカードを切り刻み、貯金は全て慈善団体に寄付し、現金は燃やしてしまう徹底ぶり。自らを「スーパートランプ(偉大な放浪者)」と呼びふらふらと放浪し続ける。決して人間嫌いではなく、旅先で知り合ったヒッピー夫婦や穀物農場の親方、革細工で生計を立てている独居老人などとは良好で濃密な人間関係を築きあげるが、旅立ちの朝にはそれらをキッパリ切り捨てる。そして最終ステージのアラスカの原野に踏み込んでいくのである。

飽食と酒でメタボとなった中年オヤジのひからびた感性にはザワッと水面が揺れた程度だが、20代前半に視聴していたらどうなっていたかわからないパワーがある。最初は自殺願望からの放浪かと思ったが、決してそんなことはなくサバイバルのため食糧調達は懸命に行うし、街へ帰ろうとするが「荒野の罠」に嵌ってしまう。そして書籍の行間に書かれた最後の言葉は「幸福が現実となるのは、それを誰かと共有した時だ」う~ん、死の直前になって気が付いたのか?それとも幸福を遠ざけ本願成就した結果の言葉なのか?服部文祥主演でリメイクしたら面白いかも(笑)。

おしまい