曽根 圭介 - 殺し屋ドットコム

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『殺し屋.COM』 曽根 圭介
発売日:2013年8月30日
発売元:角川書店
定価:1,575円(税込)

その暗殺を、「落札」せよ。
"殺し屋.com"のネット入札で暗殺を請け負う吾郎は、安値で落札する同業者に頭を悩ませていた。一方、ある女の周囲では男の不審死が続いていた。あざやかなトリックで読者を魅了する著者の新たな傑作!


フリーランスの殺し屋が案件(殺害依頼)に入札し、最安値を付けた殺し屋が案件を落札できる「殺し屋.COM」。サイトに併設された「昇天市場」では殺しに必要な拳銃やスタンガンも調達できる、至れり尽くせりな『殺りたい仕事がきっと見つかる。殺し屋.COM』にまつわる短編集。1~4編で構成されており、いちおう一話完結でありながら最終話であっと驚く仕掛けがある。この短編集が雑誌や新聞の連載を加筆・修正して発行したものであれば良くできていると評価できるが、書き下ろしとなるとちょっと評価が違う。書き下ろしであるなら十分にプロットを吟味し1~4編まで全てに関連性を持たせて欲しかった。でもね、4編とも同じレベルで読後感が悪い事は評価できる、読後感の悪さは奥田英朗の『最悪』以来かもしれない。文章は巧みで1編あたり40分で読み終える気楽さはGOOD!まぁ~お薦めです。