HMNや登山部 2018徳澤キャンプ2日目

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ううっ!サブい!!」思わず目が覚める。何時かわからないが、真っ暗なテント内で自らを抱きしめ体をこする。事前の天気予報で徳澤の最低気温が24℃との情報を得ていた俺は、シュラフ(寝袋)はおろかタイツやウィンドブレーカーすら持ってきていない。今現在の寝姿はMontBellのメッシュショーツ(半ズボン)にウィックロン素材の長袖Tシャツのみ。何度かわからないが吐く息が薄っすら白いので10℃は下回っているだろう。まさか着用することはないだろうがエマージェンシー用に持ってきたMontBellのダウンジャケットで素足を包み、グラナイトギアの60Lパックに脚を突っ込む。ちょっと一息ついてうつらうつらしたが、やはり上半身が寒くて眠れない。着替え用のウィックロン長袖Tシャツを重ね着したが、あまり効果はない。ウィックロンはMontBellの夏素材で透湿性と速乾性に優れているが保温性は皆無なので仕方ない。バーナーでお湯を沸かし熱い芋焼酎のお湯割りを啜りつつ夜を明かすことを一瞬考えたが、既に黒白波は全部飲み干した後であった。う~、さてどうするか最終手段は金を払い氷壁の宿「徳澤園」に逃げ込むかだが、おそらく他の2名も状況は同じはずでココで失態を晒したら一生言われることはあきらか。なので何としても自力でこの状況を打開したい。寒さにガタガタ震えながら脳ミソをフル回転させるが有効な手段は思いつかない。死の淵へと誘う睡魔が訪れるのを待つしかないかと諦めかけた時、「俺のエマージェンシー&衛生用品」のパッキングを持ってきていることに思いが至った。あぁ~、これで助かるかもしれない。ヘッドランプの灯りを頼りにパッキングの中からハイマウント「エマージェンシーシート」を取り出し、震える指で包装を破りガサガサと狭いテントの中でシートを体に巻き付ける。しばらくするとジンワリ温かくなってきた、あっ~コレで俺は助かると確信し浅い眠りに落ちて逝くのであった。翌朝、MKT部長とTKHS会長の話し声でAM5:30に目が覚めた。

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バーナーでお湯を沸かし熱いインスタントコーヒーを飲みながら各自の生存理由を検証する。TKHS会長は登山用ズボンと長袖ジャケットで何とか耐え、MKT部長は天気予報を信用せず夏用のシュラフを担ぎ込んでいたらしい。

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朝食は飯を1合炊き、缶詰「サバの塩焼き」とMKT部長お手製の「魚肉ソーセージマヨネーズソテー&スクランブルエッグ」少量の油を持ち歩くって結構メンドクサイんですよね。適切な量の容器がなかなか見つからないし、すぐベタベタするし容器を洗うのも大変だし。その点マヨネーズはコンパクトなサイズが揃っていて漏れてベタベタすることもない、何よりソテーした食材に塩味とコクと旨みがプラスされるしイイ事づくめ。さすがMKT部長、白飯に良く合い美味しいです。

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結露で濡れたテントをゆっくり乾かし帰り支度、パックを担ぐと芋焼酎900mlと米3合が減っているので軽くなったことを体感できる。梓川沿いをゆっくり歩き明神まで戻ったら、朝ビーで乾杯。急ぐことはないので「明神池」を経由し梓川対岸の遊歩道で河童橋まで戻ることにする。

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基本、清流が流れる雑木林だがたまに景色が開けると流石の絶景。う~ん、上高地は本当にイイとこですね。あらためて上高地を再発見してくれたウォルター・ウェストン卿に感謝。

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河童橋にたどり着いたら恒例の「かっぱコロッケ」を齧りながらビールをグビグビ、飲んでばかりの人生なのさ。上高地バスターミナルで少し並んでから「さわんど大橋逝き」シャトルバスに乗り込む。「さわんどバスターミナル」で下車し、本日の宿である「湯の花荘」にたどり着くがまだ「準備中」であった。

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「湯の花荘」の隣に開店した「Cafe かいざん」でランチをいただくことに。入店すると若いオネイサンが一人で接客中、先客3名に俺ら3名、後客5名となかなか忙しそう。すると見覚えのある「湯の花荘」の女将さんが手伝いに登場、このCafeは「湯の花荘」のお嫁さんが経営しているとのこと。かなり前に閉店した蕎麦屋を居抜きで購入したらしい。

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またまたビールで乾杯、本日既に3回目。お通しは嬉しい「とうみぎ」茹でたて熱々で自然の甘みに癒されますね。メニューに蕎麦はなくパスタやリゾットなどCafeらしいラインナップ、忙しそうなので我々3名は全員「カレーライス」をオーダー。

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昔ながらのドロっとした家庭のカレーだが、結構スパイシーで美味しいです。付け合わせは通常は野菜サラダとのことだが、酒好きな我々には「ミョウガと山芋の梅酢合え」「野沢菜漬け」を添えてくれる気遣いが嬉しい。美味しかったです、ごちそうさまでした。宿の女将さんから「もう、温泉に入っていいわよ」と許可がでたのでチェックインし温泉に浸かる。凍え死にそうな経験をしたばかりなので体が温泉に溶け込んでいくようだ。生きててヨカッタ!やっぱり人生で大事なモノは温泉だな。

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部屋に戻り風呂上りのビールで本日4回目の乾杯、ここで飲むべき酒はHMNや公認の山の酒「大雪渓」ですね。冷やして飲むとスッキリした後味でクイクイ逝けます。

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夕食は「鶏チャーシュー」に「サバ味噌」「サーモン焼霜作りサラダ仕立て」がメインで副菜もたっぷり。まぁ~地のモノではないが美味しい家庭料理で満足。

夕食後はテレビを観ながら「大雪渓」をダラダラ飲んでいたが、MKT部長がAM8:00前に撃沈。程なく全員が就寝、程よい固さの温かい布団で寝るって幸せなことなんだと感謝しつつ眠りに落ちる。

つづく