AM4:00に起床、夜露でぐっしょり濡れたテントを撤収しバーナーでお湯を沸かしおにぎりとカップみそ汁の朝食を摂る。
前回同様TKHS氏が「登山届」を提出したが、今回のトレッキングで我々を散々悩ませることになる事態に遭遇する。「登山届」は受付のオバサンに提出する訳だが我々の前の登山者は槍ヶ岳か奥穂高を目指すエクストリームな行動予定のようで、オバサンから注意やアドバイスを受け予定を訂正したりしていたが、我々の「行先:涸沢小屋」の「登山届」を受け取ったオバサンから「のんびりしててイイわね~」との感想をいただき受理完了。
気を取り直しかっぱ橋~明神館~小梨平~徳沢と順調に歩を進めるが、扁桃腺が腫れ体調が万全ではないMKT部長がここでステイすることに。事前に徳沢園を予約しておいたようだ。目的地である涸沢小屋の敷居を跨げないのは無念であろうが、MKT部長の魂は我々3名が小屋まで持っていきます!と決意し横尾大橋まで見送って頂き握手をして別れる、必ずや生きて帰ってきます!
だが、腹が減っては登れないので当初の予定どおり横尾でインスタントラーメンの昼食を作ろうとしたが、ここでチャルメラ袋めんを駐車場の車内に置き去りにしてきたことに気が付く、なんたる失態であろうか!いずれ責任問題に発展する事案だ。私は「マルタイ棒ラーメン」をパックの中に密かに忍ばせている訳だが、人数分いきわたらないし喧嘩の原因となる可能性もあるので黙って途方に暮れた態度をとる。まぁ~仕方がないので前年同様、昼食を摂らず出発する。
本谷橋(標高1,780m)を越えてから本格的な登頂の開始となり、標高差500メートルをたった2.4kmの距離で登る必要があるのだ。だが、TKHS氏と私は昨年、余裕で登っているのでまったく不安は無い。余裕をかまして登り始めたが「アレ?なんだかおかしい?」辛い、辛すぎる。前回は雨模様で気温もそれほど高くなかったが今回は直射日光が照りつけとても暑い。この温度が予想以上に体力を奪っていたのであろうか?確実に1才年齢を重ねているし、関宿往復(80km)を苦も無く漕いでいた自転車も最近では水元公園往復(18km)がデフォルトになり、体重も増加している。この1年の不摂生がふくらはぎと膝と腰に襲い掛かる。
雪渓を超えたあたりではもう~ヘロヘロで経由地の「涸沢ヒュッテ」のテラスになんとかたどり着きベンチに倒れ込む。
ビール、ビール、何はともあれビール。ふぅ~切れそうだった細糸をなんとか繋ぎ止めることができた。
ビールの余韻にひとしきり浸った後、改めて周囲の絶景に眼を奪われる。穂高連峰の黒い山肌と新緑に紺碧の空と涸沢カールの雪渓が創造神の絶妙なバランスによりこの世のモノとは思えない光景を作り出している。これをライブで観てしまうと「また観たい!這ってでも行く!」と体力の衰えを顧みず帰ってきてしまうのですね。
だが、今回の涸沢ヒュッテ(標高2,309m)はただの経由地。目的地は標高2,350mの涸沢小屋である。
ヒュッテと小屋を繋ぐ稜線(?)で秘密にしておいた棒ラーメンを取り出しシェアして食べる。「おつまみにんにく醤油たまご」とメンマに乾燥ワケギをトッピング、標高2300mで味わうラーメンは最高、食後はシエスタと洒落込む。一度休んだ体は再びの登りに悲鳴をあげる「涸沢小屋」までの標高差41mが永遠と思われる辛さであった。
なんとか「涸沢小屋」にたどり着いた我々は受付を行うが再びあの事態に遭遇する。受付票に明日の行先を記入する欄があるのだが帰るだけなので上高地バスターミナルと記入し提出、山小屋の店主が「うん?」と怪訝な表情を浮かべ「そのまま帰るんですか?」と確認がはいる。涸沢トレッキングのプロジェクト名たるピンポンダッシュの意味を懇々と説明しようかと思ったが大人げないのでやめた。
受付を済ませ寝床に荷物を置き、テラスのベンチに腰を落ち着け担ぎ上げたウィスキーで乾杯!もう何処にも逝かなくてよい安堵感に全身を包まれウイスキーの酔いに身を任せる。すると体はアルコールより休息を求めており、PM4:00ごろに3人とも寝てしまった。
PM5:30から夕食、献立はポークソテーをメインにブロッコリーとエビの炒め物、揚げ餃子にひじき煮に高菜の漬物、千切りキャベツにデザートはピンクグレープフルーツ。味もボリュームもまぁまぁ満足。食後テラスで少し涼んだが酒も飲まずPM7:00前に本格的に就寝。
8月2日(日)の出費
上高地行バスチケット往復 7,400円(4名からの団体割引適用)
徳沢園で飲んだ缶ビール 1,900円
涸沢ヒュッテで飲んだ缶ビール 2,100円
涸沢ヒュッテのおでんセット 2,900円
涸沢小屋宿泊費 27,900円(3名)
涸沢小屋ソフトクリーム 1,500円
徳沢園宿泊費 10,000円(MKT部長1名)
徳沢園カレーライス 900円(MKT部長ランチ)