地球滅亡の危機にひんした近未来。人類存続の唯一の希望は土星の衛星タイタンへの移住。過酷な環境に人類を適応させるため、過激な肉体改造実験が始まる。
衛星タイタンを人間が住める環境に作り変えるよりは、人間をその環境に適合させる方が簡単で手っ取り早いと10人のアメリカ軍兵士に様々な強制進化の投薬や手術が施される。被験者たちは水中に30分滞在できるようになり、寒さを感じなくなり暗闇でも見ることができるようになっていく。しかし、ある者は突然、痙攣し吐血して死亡し、ある者は狂暴化し奥さんを惨殺した後、軍隊により射殺される事態が発生。主人公の奥さんや被験者自身もこの実験に疑問を感じながらも最終段階の手術を受け、最終形の進化に成功したのは主人公を含む2名のみ。もはや人類ではなくなった2名は反乱を起こし軍隊から追われることに.......。
う～ん、人体改造を受けた人類がタイタンに移住し、そこで待ち受ける困難に立ち向かい使命を全うしようと奮闘するスペースアドベンチャーか、タイタン移住は口実で実は人間を最強の生物兵器に作り変える謀略で国家の闇を暴くサスペンスホラーか、っと期待したのだがどっちでもないですね。ただ、人体改造の過程と本人および家族の葛藤が描かれる内省的な映画。ラストで主人公はただひとりタイタンの地に降り立つが、それに意味があるのか？これはハッピーエンドなのかさえ解らないエンディング。
おしまい
